隼別王子の叛乱 不機嫌な恋人 [読書]
最近はまっている田辺聖子。
今回は、古事記を題材にした「隼別王子の叛乱」と
王朝を舞台にした「不機嫌な恋人」を読みました。
隼別王子(速総別王とも)は仁徳天皇の異母弟。
仁徳帝の使者として女鳥王に帝との結婚の申し込みにたったものの、
女鳥王は申し込みを拒否。
隼別王子自らがその女鳥王をめとってしまい、
結局、二人とも帝に討たれてしまう話をもとにしています。
古事記にこんな話があったんですね。
大変にロマンチックな話ですが、甘くせずに古事記らしく
骨太かつ力強い物語に仕立てられています。
「不機嫌な恋人」は、舞台が平安時代とは思えない現代的な
タイトルですが、内容も今の感覚に近くなっています。
仕事を持った女性が女性が、年下の恋人を持ち・・・というストーリーは
するっと現代に置き換えられます。
非常に納得いく結末でした。
田辺さん、王朝ものだけでなく、古事記も自家薬籠中のものに
されてるんですねぇ。
読み終えてしまうのが惜しくなる楽しさでした。
「隼別王子の叛乱」懐かしいです!
これ、高校生の時にはまって読んでいました
結末が悲惨なんですが・・
でも、こう・・愚かだけどまっすぐな恋が素敵だな、と思ったり
権力者の容赦ない残酷な仕打ちが、淡々と描かれて、こっちまで結末を受け入れる気持になってしまったり
一種のカタルシスを感じた作品でした
どっかにまだあるかなー?
おもいっきり大人になった^^;今読んだら、どんな感じなんでしょう、興味あります(笑)
by bluebird (2010-03-29 23:23)
高校生のときですかー。
私なんぞ、田辺聖子を読み始めたのはつい最近です。
もっと評価されていい作家だと思うんですけどねー。
私は磐之媛が好きでした。藤原家、蘇我一族の前には、
天皇に妃をあげる家として葛城一族がいたんだなぁと
これを読んで実感しました。
若い時に読んだものを、改めて読み直すのも
面白いと思いますよ。機会があったらぜひ。
by chicory (2010-03-30 22:55)