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「古くさいぞ私は」 [読書]


古くさいぞ私は

古くさいぞ私は

  • 作者: 坪内 祐三
  • 出版社/メーカー: 晶文社
  • 発売日: 2000/02/10
  • メディア: 単行本


ほんと、坪内祐三って古くさくて、シブくて、無駄に物知り(失礼ながらいい意味で)。
本が好きで、しかも古本が好きな人なら
もう無条件でこの本をお勧めします。
て言うかそんな人なら、いまさら勧められなくても、もう知ってるかw

晶文社伝統の?ヴァラエティ・ブック(ほら、あの植草甚一とか小林信彦とかのアレですわ)を
目指しているだけあって、
対談あり、日記あり、コラムありとまさにヴァラエティ。
でも、なんかやっぱり行儀がいいというか、
書体や文字組の体裁だけ変えた感じがあり、
文章の配置などは工夫されてるなぁと思ったものの、
もう少し、雑誌っぽく大胆にデザインで遊んでもよかったように思います。
「卒業生御三家に見る校風の研究」なんかに見る偏執的(失礼)知識を
面白がるような、珍しがるような目線が、なにやら足りない気がします。

あとがきにありましたが、結局、この本の編集は、
編集者じゃなくて著者自らやったらしく、
そもそも著者は雑誌編集者だったのだからお手の物では
あるのでしょうが、なんというか編集者(第三者)のレスペクト目線みたいなのが
あったほうが、こういうのはうまくいくんじゃないのかなぁなんて気も。

とは言え、本好きなら楽しく読めるのは間違いありません。
色川武大や内田魯庵、読みたくなります。
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コメント 2

うさ

編集者が著者だと自分で編集もしちゃうっていうのは、わかりますね〜(笑)。きっと自分の好きなように思う存分こだわられたのだとは思います。だけど、確かに他の人の目がちょっと入っただけで、かなり幅が広がるっていうのはありますよね。編集者と著者の相性っていうのもあるとは思うけれど、違った目線は私も大切だと思います♪
by うさ (2009-09-01 09:28) 

chicory

うささん、こんにちは。コメントありがとうございます。
誤解させる書き方ですみませんでした。語弊があるのではっきり書きませんでしたが、坪内さんがこの本の編集をやったのは本意ではなく、やりたくてやったわけではないようです。そして、彼は編集者なのではなく、元編集者です。
一般的にどうなのか結論を出すものでもないとは思いますが、この本の場合に限っては、第三者のヴァラエティブック向きの編集者がいたら、より面白かったかなぁと感じます。
by chicory (2009-09-01 10:29) 

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