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修道院回想録 [読書]


修道院回想録―バルタザルとブリムンダ

修道院回想録―バルタザルとブリムンダ

  • 作者: ジョゼー サラマーゴ
  • 出版社/メーカー: 而立書房
  • 発売日: 1998/12
  • メディア: 単行本


海外文学、売れないそうだし、実際自分もあまり読まなくなりました。
いや、しかし。
この「修道院回想録」、力強かったですよ!ねじふせられました!
そして、なおかつ面白い。

ポルトガル、18世紀、ジョアン5世治世下の話です。
大丈夫。私もジョアン5世とやら、初めて知りましたが(笑)、
歴史の話じゃありません。
兵士、バルタザルと不思議な力を持つ、ブリムンダの夫婦が主人公。
あることないこと、ないことないこと、強引に、不可解に進む物語。
確かに、すらすらすっすと読める文体ではありませんが、
やめられなくなる野蛮な力があるんですよ。
でも、この野蛮な力、ものすごく計算ずくなんだろうなとは思いますが、
この力にからめとられる幸せが感じられる読書体験でございました。

作者のジョゼ・サラマーゴ、ノーベル文学賞受賞してます。

「世界の終りとハードボイルドワンダーランド」や
「百年の孤独」が好きな人なら、ぜひ。
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コメント 7

Betty

こんにちは☆
サラマーゴの書籍は「白の闇」を読みました^^
海外文学を読んでみたくなる時が、たまにあるのです♪
独特な文章で読ませてくれる作家さんですね!
「世界の終わり~」が大好きなのでチェックしたいと思います。
by Betty (2009-05-26 15:19) 

chicory

Bettyさん、こんにちは。
「白の闇」は映画化もされたので、こちらも興味を持ってます。
ポルトガルの作品を読んだのは、たぶんはじめてだと思うんですが、
世界にはまだまだ私の知らない、スバラシーものが眠っているんだろうなと実感させられました。
私も「世界の終り」は大好き。村上春樹の中で、最も好きです。
by chicory (2009-05-26 19:42) 

うさ

海外ものって、ほとんど読んだことがないです。唯一読んだのはシドニィ・シェルダンあたりかな…(文学じゃないけど、これは全部と言ってよい程読んでいます)。文学になってくると、子供の頃にシェークスピアやら、超有名ものは一応読んだ記憶が…。そんな程度だけれど…。

でも、強引に読ませる計算ありの文章というくだりには、かなり魅かれます♪ 読み始めたら私はハマるタイプかも…(笑)。

*昨日、りんご酢とグレープフルーツを購入(謎笑)!
by うさ (2009-05-26 21:52) 

castanha

この本は読んでます。
先生にすすめられて。
かなり引き込まれる、生々しい作品だったと記憶してますが、いつものごとく、ざっくりとした記憶です(^^ゞ
by castanha (2009-05-27 00:29) 

chicory

☆うささん、こんにちは。
すらすら読める本ではないし、おそらく売れないせいだと思いますが、
本の価格も高いんですよね。
でも本を読む感動を与えてくれるものが、ここにはありました。

あっ。りんご酢とグレープフルーツ、買われたんですねー。
お暇なときに作ってみてくださいませー。

☆castanhaさん、こんにちは。
さすが。すでに読んでるんですね。
いや、この本、素晴らしいと思いました。
私の嗜好からはややはずれる本ではありますが、この力強さには感服しました。読書って楽しい!と思わせてくれる本はそうそうあるものではありません。
私には珍しく絶賛状態です(笑)。
by chicory (2009-05-27 16:57) 

どらっち

私も世界の終わり〜、好きです。ノルウェーとかダンスは
読んだ事がないですが。
日本に帰ったら、探してみようっと。
by どらっち (2009-05-27 21:34) 

chicory

ノルウェーの森は面白いと思いますよー。
でも東京奇譚とか中国行きのスロウボートとか、
短編も心にしみます。
by chicory (2009-05-29 01:27) 

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