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辻邦生とゴンクール賞と天皇 [読書]

全米選手権で復帰したサーシャ・コーエンを見ましたが、
すっかり体が絞れていてびっくり。
オリンピック代表は逃したようですが、さすがきれのある演技でした。ブラボー。
しかし、同時に胸も見事に平らになっていて、
女子のプロポーションの永遠の課題というか天は二物を与えずというか・・・。

あ、いかん、いかん。サーシャじゃなくて、最近読んだ本、あれこれです。

背教者ユリアヌス (上) (中公文庫)

背教者ユリアヌス (上) (中公文庫)

  • 作者: 辻 邦生
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 1974/01
  • メディア: 文庫


うーん。辻邦生だし、もう少し「格調」というものが味わえると思ってましたが、
通俗小説というか大衆小説というか。
設定がローマ帝国というだけで、「竜馬がゆく」と同じ臭いがしましたよ。
「ハドリアヌス帝の回想」なるものを期待していた私が勝手だったのだな。
最初からそういう目線で読めばよかったのかも。
※でも「竜馬がゆく」が嫌いなわけではもちろんありませんよ。
あの竜馬はチャーミングでかっこいいし。
この一作で現代の坂本龍馬像を作り上げてしまったのはすごいですよ。
そのイメージのままに今の大河ドラマもでき上がってると思う。
しかし、このチャーミングな性格の龍馬に、福山雅治のルックスをもってくるなんざ、
鬼に金棒じゃありませんか、NHK。


悲しみを聴く石 (EXLIBRIS)

悲しみを聴く石 (EXLIBRIS)

  • 作者: アティーク ラヒーミー
  • 出版社/メーカー: 白水社
  • 発売日: 2009/10
  • メディア: 単行本


ゴンクール賞受賞作。
著者はアフガニスタン生まれ(この本は、フランス語で書かれています)。
舞台はアフガン。戦闘で負傷し、まったく動かず、
話さなくなってしまった夫と、看病する妻の話です。
ネタは割れてるので、そういう意味での衝撃は薄い。
作者は、こういう風に読んでほしくないだろうけど、
ヒロインの置かれている状況が、現実にありえないことではない
ことのほうが衝撃的でした。


天皇誕生―日本書紀が描いた王朝交替 (中公新書)

天皇誕生―日本書紀が描いた王朝交替 (中公新書)

  • 作者: 遠山 美都男
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2001/01
  • メディア: 新書


読み応えがありました。
日本書紀には当時最先進国だった、中国を意識して書かれた部分もあったと。
なるほど。

ところで直接本書とは関係ありませんが、記紀にしても、日本神話にしても、
最近、子供たちに読まれていない気がするけど、もったいない。
もったいないというか、日本人としてなおざりにしていいのかと
突如、国民意識に目覚めたりする(笑)。
という私もずいぶん忘れてるんですけどね。
民俗学的アプローチじゃない古事記を読みたいものです。
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コメント 2

TaekoLovesParis

背教者ユリアヌスは、だいぶ前に読んだんだけど、、もう、内容を忘れてます。ゴンクール賞をもらった「悲しみを聴く石」、読みたいです。
by TaekoLovesParis (2010-02-03 21:52) 

chicory

お返事遅くなってすみません。
ユリアヌスは、キリスト教について考えさせられることが多かったです。が、主人公が不当にモテすぎるような。。。でも、日本人作家による、ローマ帝国を舞台にした小説というのは珍しいですよね。
by chicory (2010-02-04 16:42) 

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